Q&A

Q7:自家歯牙移植とは?

矯正で抜歯をした時、この抜いてしまった歯をその患者のほかの部位へ移植することが可能なのです。このとき移植歯牙の歯根についている歯根膜をいかに傷つけずに、必要とされる部位に植え込むかが勝負となります。移植歯牙は、新しく植え込まれた部位で、その歯根膜の働きにより新しい歯槽骨を周囲に生み出します。また歯肉とも再付着しますので、そこに以前から存在していたように植立するのです。

治療前
年齢13歳の患者さんの主訴は「歯が出ている」でした。当院での診断は「上顎前歯前突」。下顎右側小臼歯先天性欠損がありました。
自家歯牙移植 自家歯牙移植
治療後
矯正装置はSWAを使用、上顎左右小臼歯を2本抜歯(自家歯牙移植を行い、そのうち1本を右側下顎小臼歯部へ移植)、治療期間は2年、治療費は95万円(税別)でした。自家歯牙移植は他院にて行われましたが、治療費は15万円(税別)でした。 リスクとしては、顎関節の状態に注意しながら治療を行いました(右側顎関節症有)。
自家歯牙移植 自家歯牙移植
  • 治療上のリスクとしては、歯根吸収、歯髄壊死、カリエスの発生、歯肉退縮、顎関節症、歯周病の悪化があります。