院内だより

AAO and RSCI in Orlando 2016

今回は、今月行われたAmerican Association of Orthodontics(AAO)、Roth Study Club International(RSCI)についてご報告します。今年も院長・副院長とともにスタッフ2名が参加してきました。
AAOは約15,000人の世界中の矯正歯科医達が所属するアメリカ矯正学会です。年に1度開かれる会では、矯正歯科関係者達が世界中から集まります。そしてRSCIは、2011年に院長が他国の先生方と立ち上げた勉強会です。院長が師と仰ぐロス先生のコースを受講した世界各国の先生方が意見を交換し合い、切磋琢磨しながら研鑽を積む場を設けたいとの強い思いから実現した会です。
今年の学会はオーランドにて開催されました。5月の頭だというのに昼間は30度を越える真夏日が続きます。。。異常気象だそうで、現地の方もびっくりの暑さでした。
今年のAAOの会場では例年以上にアジアからの参加者が多く、展示会場ではアジアの会社のブースもみられるようになりました。矯正治療がアジアでもメジャーになってきていることはとても嬉しく思います。しかし、会場で展示されている商品は、いわゆる簡素化された歯を並べるだけの器具の割合が、残念ながら以前よりも増えてきているように感じました。
AAO%E5%B1%95%E7%A4%BA%E4%BC%9A%E5%A0%B4.jpg
AAOの展示会場

RSCIでは、院長は当院で今まで蓄積したデータを基に、顎関節と咬み合せが調和した治療を行うことによって、顎関節にどのような良い影響を与えることができるのか、講演を行いました。毎年のことですが、院長の講演後は質問が止みません!メンバーの先生方は皆、院長の講演に興味津々です。また、展示してある先生方の症例ファイルや、ポスターも熱心にみて、議論する姿がみられました。各国の先生方の治療に対する熱意が感じとれ、非常に充実した2日間となりました。
RSCI%E3%81%AB%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%90%84%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%85%88%E7%94%9F%E6%96%B9.jpg
RSCIに参加された各国の先生方

RSCI%E3%81%AE%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%AE%E6%A7%98%E5%AD%901.jpg
RSCI%E3%81%AE%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%AE%E6%A7%98%E5%AD%902.jpg
RSCIの会場の様子

機能的な咬み合せを目的とした正しい矯正治療はなかなか広まりません。RSCIのアメリカの先生が、「アメリカではこの治療法はなかなか広まらない。アメリカ人はlazyだから。」とおっしゃっていたことが耳に残っています。正しい矯正治療を行うには、時間も手間もかかります。ですが、矯正治療はただ単に歯を並べるだけのものだけではなく、機能的な咬み合せを目的とした「治療」でなければならないと思っています。患者さんに一生ものの美しい、機能的な歯並びを提供できるよう、今後も変わらず努力していきたいと強く感じた1週間となりました。


2016年06月05日 14:52

« ロススタディクラブジャパン 20周年記念公開セミナー  |  院内だよりTOP  |  歯の白濁 »