院内だより

ポジショナー

これから矯正治療を始める方や現在矯正治療中の患者さんの中には、矯正装置が外れたら、その時点で治療が終了だと思っている方が意外と多いのではないでしょうか?実際は、矯正装置が外れて終わりではありません。当院では、矯正装置によって歯を動かす段階が終わった後、“ポジショナー”という取り外し式の装置を用いて、最終的な歯並びと咬み合わせの微調整を行います。今回はこの“ポジショナー”とは一体どんな装置なのかお話していきたいと思います。

「どんな役割があるの?」
この“ポジショナー”は装置では動かすことのできない最後の微調整を行うために使用されます。このポジショナーを咬み込むことによって、上下の歯を3次元的にかん合させ、咬合を安定させます。また、軽度な歯の移動、捻転や傾斜の改善を行うことができます。オーバーコレクションといって、余分に歯を動かしている部分の修正もしていきます。この微調整によって、さらに良い機能的な咬み合せが完成するのです。

矯正装置除去
%E3%83%9D%E3%82%B8.png
     
ポジショナー装着
%E3%83%9D%E3%82%B82.png
     
ポジショナー装着後2週間
%E3%83%9D%E3%82%B83.png

上の3枚の写真から、ポジショナーを装着して2週間後には、歯がさらによく咬み込んでいるのがわかります。この過程で、アゴ関節でズレをつくらないようにすることが、当院の腕の見せ所です!

「どのくらい装着したらいいの?」
矯正装置を外した直後は一番歯が動きやすいため、3日間は食事と歯みがきのとき以外はできるだけ装着していただきます。その後1週間は日中・夜間ともに8時間、その後約2週間は日中4時間・夜間8時間を目安に装着していただきます。ポジショナーの装着期間は約1ヶ月となります。患者さんのアゴ関節の状態によって、装着時間が変わることもありますので、あくまでも目安です。

ポジショナーは取り外し式の装置のため、皆さんの協力が必要です!ポジショナーを入れると不便を感じることもあると思いますが、ポジショナーなくしては当院の矯正治療は完成したとは言えません。あともう少しの辛抱ですので、頑張ってくださいね。


2014年07月15日 15:10

« ヘッドギアの効果  |  院内だよりTOP  |  人間と猿との大きな違い… その一つは下アゴの大きさ »